Supplica a mia madre

暑い夏には、パゾリーニを想い出します。

というのも、私の思考回路は

暑い夏→ナンニ・モレッティの映画「親愛なる日記」第1話で映し出された8月のローマ~パゾリーニ遺体発見現場を映すラストシーン

となってるからです。

以下、昨日に引き続き「ペッピーノの百歩」の中から、パゾリーニの一篇の詩。

Supplica a mia madre

-Pier Paolo Pasolini

È difficile dire con parole di figlio
Ciò a cui nel cuore ben poco assomiglio.

Tu sei la sola al mondo che sa, del mio cuore,
ciò che è stato sempre, prima d'ogni altro amore.

Per questo devo dirti ciò ch'è orrendo conoscere:
è dentro la tua grazia che nasce la mia angoscia.

Sei insostituibile. Per questo è dannata
alla solitudine la vita che mi hai data.

E non voglio esser solo. Ho un'infinita fame
d'amore, dell'amore di corpi senza anima.

Perché l'anima è in te, sei tu, ma tu
sei mia madre e il mio amore è la mia schiavitù:

ho passato l'infanzia schiavo di questo senso
alto, irrimediabile, di un impegno immenso.

Era l'unico modo per sentire la vita,
l'unica tinta, l'unica forma, ora è finita.

Sopravviviamo ed è la confusione
di una vita rinata fuori dalla ragione.

Ti supplico, ah, ti supplico: non voler morire.
Sono qui, solo, con te, in un futuro aprile...



母への願い

ピエル・パオロ・パゾリーニ  四方田犬彦訳

息子の言葉で言うのは難しいのです
心の中で少しも似てこない。

あなたは世界でただひとり ぼくの心をいつも
わかってくれる 他のどんな愛にも先んじて。

だからいわなくては 知るのは怖いでしょうが
あなたの優しさの裏で ぼくの苦しみが生まれる。

掛け替えのないあなただから、
授かった僕の命は 孤独の罰を受ける。

ひとりでなどいたくない。ぼくの底なしの飢え、
愛、それも魂をともなわない、肉体だけの愛。

だって魂はあなたのなかに、いや、すでにあなただから。
でも、母さん、あなたの愛はぼくを奴隷にする。

僕は奴隷の子供時代を過ごした
数え切れない約束、とりかえしのつかない躾、

それが人生を知る、ただ一つの方法でした。
たった一つの色、たった一つの形。でも、もうお終いです。

お互いに生き延びましょう。理由などいいから
人生をやり直し、迷いに迷いを重ねて。

お願いですから、お願いだから、死ぬだなんて言わないで。
ぼくはちゃんとここにいます、あなたの側に、来年の四月には、きっと・・・。


詩集「薔薇の形をしたポエジー」所収

-以上邦訳は「パゾリーニ・ルネサンス」(とっても便利出版社)より引用


映画では主役のペッピーノ(今回は大人になったペッピーノ)がお母さんと朗読するシーンが印象的でした。


パゾリーニによる朗読(映像はマンマ・ローマとパゾリーニ)も見つけました。夢中で聞き入ってしまいました。

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by puntarellina | 2008-07-26 11:16 | イタリア語